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空き地に太陽光発電を設置するには? 費用やメリット・デメリットを徹底解説!

空き地 太陽光発電

太陽光発電は、自然エネルギーの中でも人気の高い発電方法です。しかし、太陽光発電を始めるには、設置費用や土地の条件など、様々な要素を考慮する必要があります。特に、空き地に太陽光発電を設置する場合は、どのくらいの費用がかかるのか、どのようなメリットやデメリットがあるのか、気になるところでしょう。

この記事では、空き地に太陽光発電を設置する際の費用相場や内訳、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。

目次

空き地に太陽光発電を設置する費用相場は?

空き地に太陽光発電を設置する場合、一般的には産業用太陽光発電と呼ばれる規模のものになります。産業用太陽光発電は、10kW以上の発電容量を持つもので、空き地や広い屋上などに設置されます。産業用太陽光発電の設置費用は、2022年度の実績によると、1kWあたり23.6万円となっています。

したがって、空き地に太陽光発電を設置する費用相場は、設置する発電容量に応じて以下のようになります。

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発電容量設置費用
10kW236万円
20kW472万円
30kW708万円
40kW944万円
50kW1,180万円

ただし、これらの費用は、太陽光発電設備のみの費用であり、土地の造成工事やフェンスの設置、連係工事などの費用は含まれていません。空き地に太陽光発電を設置する場合は、これらの費用も考慮する必要があります。

空き地に太陽光発電を設置する費用の内訳は?

空き地に太陽光発電を設置する費用の内訳は、大きく分けて以下の4つになります。

  • 太陽光発電設備費用
  • 造成工事費用
  • フェンス設置費用
  • 連係工事費用

それぞれの費用について、詳しく見ていきましょう。

太陽光発電設備費用

太陽光発電設備費用とは、太陽光パネルやパワーコンディショナー、架台などの設備と、それらを設置する工事費用のことです。太陽光発電設備費用は、設置する発電容量やメーカー、工事業者によって異なりますが、2022年度の実績によると、1kWあたり23.6万円となっています。

太陽光発電設備費用の内訳は、以下のようになります²。

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設備費用
太陽光パネル14.0万円
パワーコンディショナー3.0万円
架台2.0万円
接続箱0.5万円
工事費用4.1万円

太陽光パネルは、発電容量や変換効率、耐久性などによって価格が異なります。また、パワーコンディショナーは、太陽光パネルから発電された直流電流を交流電流に変換する装置で、発電容量や機能によって価格が異なります。架台は、太陽光パネルを設置するための台で、材質や形状によって価格が異なります。接続箱は、太陽光パネルとパワーコンディショナーを接続するための箱で、安全装置や保護回路などが内蔵されています。工事費用は、設備の搬入や設置、配線などの作業にかかる費用です。

造成工事費用

造成工事費用とは、空き地を太陽光発電に適した状態にするために必要な費用のことです。造成工事には、以下のような作業が含まれます。

  • 土地の平坦化や整地
  • 土壌の改良や補強
  • 排水や防水の対策
  • 電気や水道の引き込み
  • アクセス道路の確保

造成工事費用は、土地の状態や規模、地域によって大きく異なりますが、一般的には、1坪あたり2万円~5万円程度が目安となります。したがって、150坪の土地を造成する場合は、300万円~750万円程度の費用がかかると考えられます。

フェンス設置費用

フェンス設置費用とは、太陽光発電設備を囲うために必要な費用のことです。フェンスは、太陽光発電設備を盗難や破損から守るだけでなく、周囲の景観や安全性にも配慮する必要があります。フェンス設置費用は、フェンスの種類や材質、高さ、長さ、工事費用などによって異なりますが、一般的には、1mあたり2万円~5万円程度が目安となります。したがって、100mのフェンスを設置する場合は、200万円~500万円程度の費用がかかると考えられます。

連係工事費用

連係工事費用とは、太陽光発電設備と電力会社の送電網を接続するために必要な費用のことです。連係工事には、以下のような作業が含まれます。

  • 連系保護装置の設置
  • 電力メーターの設置
  • 配電盤の設置
  • 配線やケーブルの敷設
  • 電力会社との契約や申請

連係工事費用は、電力会社の規定や料金、設置場所や距離、工事業者によって異なりますが、一般的には、1kWあたり2万円~5万円程度が目安となります。したがって、50kWの太陽光発電設備を連係する場合は、100万円~250万円程度の費用がかかると考えられます。

空き地に太陽光発電を設置するメリット

空き地に太陽光発電を設置することのメリットは、以下のようなものがあります。

空き地を有効活用できる

空き地は、放置されていると荒れたり、不法投棄や不審者の温床になったりする可能性があります。空き地に太陽光発電を設置することで、空き地を清潔に保ち、社会的な価値を高めることができます。また、空き地に太陽光発電を設置することで、土地の有効利用率が向上し、土地の固定資産税が減免される可能性があります。

太陽光発電で発電した電力を電力会社に売電できる

太陽光発電で発電した電力は、自家消費するだけでなく、電力会社に売電することができます。電力会社は、再生可能エネルギーの固定価格買取制度(FIT制度)に基づいて、太陽光発電で発電した電力を一定期間、一定価格で買い取ります。2023年度のFIT価格は、10kW以上の産業用太陽光発電で1kWhあたり14円となっています。したがって、50kWの太陽光発電設備で年間約60,000kWhの電力を発電した場合は、年間約840万円の売電収入が得られると考えられます。

売電収入で設置費用を回収できる

太陽光発電の設置費用は高額ですが、売電収入で設置費用を回収することができます。太陽光発電の設置費用の回収期間は、設置費用や売電価格、発電量などによって異なりますが、一般的には、10年~15年程度と言われています。太陽光発電設備の寿命は約20年程度であるため、回収期間を過ぎれば、売電収入は純利益となります。

再生可能エネルギーの普及に貢献できる

太陽光発電は、太陽の光を利用して電力を発電する再生可能エネルギーの一種です。再生可能エネルギーは、化石燃料に比べて、二酸化炭素の排出量が少なく、地球温暖化の防止に効果的です。また、再生可能エネルギーは、自然の恵みを利用するため、資源の枯渇の心配がありません。空き地に太陽光発電を設置することで、再生可能エネルギーの普及に貢献し、環境にやさしい社会の実現につながります。

空き地に太陽光発電を設置するデメリット

空き地に太陽光発電を設置することのデメリットは、以下のようなものがあります。

設置費用が高い

太陽光発電の設置費用は、発電容量や土地の状態、工事業者などによって異なりますが、一般的には、数百万円から数千万円の高額な投資が必要になります。また、太陽光発電の設置費用には、太陽光発電設備費用だけでなく、造成工事費用やフェンス設置費用、連係工事費用などの付随費用も含まれます。これらの費用は、空き地に太陽光発電を設置する場合には特に高くなる可能性があります。空き地に太陽光発電を設置することは、長期的な収益を見込むことができますが、初期費用の負担は大きいと言えます。

土地の状態や条件によっては設置できない場合がある

太陽光発電を設置するには、土地の状態や条件が重要な要素になります。太陽光発電の発電量は、日照時間や日射量、太陽光パネルの向きや角度などに影響されます。したがって、空き地に太陽光発電を設置する場合は、以下のような点に注意する必要があります。

  • 土地の形状や面積が太陽光発電設備の設置に適しているか
  • 土地の所有権や利用権が確保できるか
  • 土地の地盤や土壌が太陽光発電設備の重量に耐えられるか
  • 土地の周囲に建物や樹木などの日陰の影響がないか
  • 土地の立地やアクセスが良好で、電力会社の送電網に接続できるか

これらの点において、空き地が太陽光発電に適していない場合は、設置できないか、設置費用が高くなるか、発電量が低くなるかのいずれかのリスクがあります。

電力会社との契約や申請が煩雑で時間がかかる場合がある

太陽光発電で発電した電力を電力会社に売電するには、電力会社との契約や申請が必要になります。電力会社との契約や申請には、以下のような手続きが含まれます。

  • FIT制度の申請
  • 連系保護装置の認定
  • 連系許可の申請
  • 売電契約の締結
  • 電力メーターの交換

これらの手続きは、電力会社の審査や工事のスケジュールによって、数か月から数年の時間がかかる場合があります。また、電力会社によっては、送電網の容量や安定性の問題から、連系を制限したり、売電価格を下げたりする場合があります。空き地に太陽光発電を設置する場合は、電力会社との契約や申請の状況や条件を事前に確認する必要があります。

太陽光発電設備のメンテナンスや管理が必要になる

太陽光発電設備は、設置後も定期的なメンテナンスや管理が必要になります。メンテナンスや管理には、以下のような作業が含まれます。

  • 太陽光パネルの清掃や点検
  • パワーコンディショナーや連系保護装置の点検や交換
  • 配線やケーブルの点検や修理
  • フェンスや架台の点検や修理
  • 電力会社や自治体との連絡や報告

これらの作業は、太陽光発電設備の性能や安全性を維持するために重要ですが、自分で行う場合は手間や時間がかかりますし、専門業者に依頼する場合は費用がかかります。空き地に太陽光発電を設置する場合は、メンテナンスや管理の方法や費用を考慮する必要があります。

太陽光発電設備の寿命が約20年程度である

太陽光発電設備は、長期間にわたって使用することができますが、無限に使用することはできません。太陽光発電設備の寿命は、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの部品の劣化や故障によって決まりますが、一般的には、約20年程度と言われています。太陽光発電設備の寿命が近づくと、発電量が低下したり、故障やトラブルが頻発したりする可能性があります。空き地に太陽光発電を設置する場合は、太陽光発電設備の寿命や交換費用を見越して、収支計画を立てる必要があります。

まとめ

空き地に太陽光発電を設置する場合は、設置費用や土地の条件など、様々な要素を考慮する必要があります。空き地に太陽光発電を設置する費用相場は、発電容量に応じて変わりますが、1kWあたり23.6万円となっています。空き地に太陽光発電を設置する費用の内訳は、太陽光発電設備費用、造成工事費用、フェンス設置費用、連係工事費用の4つに分かれます。空き地に太陽光発電を設置することには、有効活用や売電収入などのメリットと、高額な費用やメンテナンスなどのデメリットがあります。空き地に太陽光発電を設置するかどうかは、自分の目的や予算に合わせて慎重に判断する必要があります。

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