外壁塗装は、家の美観や耐久性を保つために重要な工事です。しかし、外壁塗装は一年中いつでもできるわけではありません。天候や気温、湿度などの環境条件によって、塗料の乾燥や密着性が変わってきます。そのため、外壁塗装にはふさわしい月とふさわしくない月があるのです。
では、外壁塗装にふさわしくない月はいつなのでしょうか？ また、ふさわしくない月に塗装工事をするとどのようなデメリットがあるのでしょうか？ 今回は、外壁塗装にふさわしくない月について、その理由や注意点を詳しく解説します。
外壁塗装にふさわしくない月は？
外壁塗装にふさわしくない月は、大きく分けて2つあります。それは、気温が低い12月～2月と、湿度が高く雨も降りやすい6月～8月です。これらの月は、塗装工事にとって不利な条件が多いため、できるだけ避けたほうが良いでしょう。
気温が低い12月～2月
気温が低い12月～2月は、外壁塗装にふさわしくない月のひとつです。塗料は、気温が5℃以下になると乾燥しなくなります。また、湿度が85％以上になると、塗料が水分で薄まってしまい、密着性や耐久性が低下します。このような状態で塗装をすると、塗膜が剥がれたり、ひび割れたり、色あせたりするリスクが高くなります。
冬場は、寒さで塗料が乾きにくいだけでなく、結露も発生しやすくなります。結露とは、外壁の表面温度が周囲の空気温度よりも低くなると、空気中の水分が凝結して水滴になる現象です。結露が起こると、塗料の密着性が損なわれたり、カビや藻の発生を促進したりします。結露を防ぐためには、外壁の表面温度を上げる必要がありますが、冬場は日照時間が短く、日差しも弱いため、なかなか難しいです。
冬場の外壁塗装の注意点として、雪が降る地域では、雪が積もっている間は工事ができません。雪が溶けても、外壁や屋根が濡れていると塗装できないので、乾燥するまで待つ必要があります。そのため、雪の影響で工期が大幅に延びる可能性があります。
湿度が高く雨も降りやすい6月～8月
湿度が高く雨も降りやすい6月～8月も、外壁塗装にふさわしくない月のひとつです。この時期は、梅雨や台風などの天気の変動が激しく、塗装工事にとって不安定な環境です。雨の日は、塗装工事ができないだけでなく、塗料が乾燥する前に雨に濡れてしまうと、塗り直しが必要になります。また、雨が降っていなくても、湿度が高いと塗料が乾きにくくなります。塗料が十分に乾燥しないと、塗膜が弱くなったり、塗料の色が変わったりする可能性があります。
夏場の外壁塗装の注意点として、猛暑日の場合は、塗料の乾き方にムラが出るリスクがあります。塗料は、一定の温度で乾燥するのが理想ですが、猛暑日の場合は、外壁の一部が過剰に乾燥してしまうことがあります。その結果、塗膜が不均一になったり、塗料の色が変化したりする恐れがあります。また、塗装工事中は、窓を開けられないため、室内が暑くなります。エアコンを使用できる場合もありますが、塗装箇所によっては室外機に養生することもあります。その場合は、エアコンが使えなくなるので、注意が必要です。
外壁塗装にふさわしい月は？
外壁塗装にふさわしくない月について解説しましたが、では、外壁塗装にふさわしい月はいつなのでしょうか？外壁塗装にふさわしい月は、気温や湿度が安定している3月～5月と9月～11月です。これらの月は、塗料の乾燥や密着性にも適しており、工事の進行もスムーズになります。特に、10月～11月は、外壁塗装のベストシーズンと言われています。この時期は、雨の日も少なく、気温も適度で、塗料の乾燥にも最適です。また、冬場の寒さに備えて、外壁を保護するのにも良いタイミングです。
ただし、外壁塗装にふさわしい月は、工事が混み合う時期でもあります。そのため、希望の日程で工事を依頼するには、早めに業者に相談することが大切です。また、地域によっては、気温が5℃を下回る日がある場合もあります。その場合は、工事ができない日も発生するので、工期の余裕を持って計画することがおすすめです。
外壁塗装をする時期の選び方
外壁塗装をする時期の選び方は、外壁の状態やご家庭の生活に合わせて決めることが大切です。外壁塗装は、外壁の劣化が進んでいる場合は、早めに対処することが必要です。外壁の劣化は、見た目だけでなく、家の構造や断熱性にも影響を与えます。外壁の劣化のサインとして、次のようなものがあります。
- 塗膜が剥がれたり、ひび割れたり、色あせたりしている
- 外壁にカビや藻が発生している
- 外壁に水滴がついている
- 外壁にふくらみやへこみがある
- 外壁に穴や傷がある
- 外壁が触るとべとつく
- 外壁が触ると粉が出る
これらの症状が見られる場合は、外壁塗装を検討するタイミングです。外壁塗装は、一般的に10年～15年に一度のメンテナンスと言われていますが、家の立地や使用状況によっても変わります。そのため、定期的に外壁のチェックをすることが大切です。
外壁塗装をする時期は、外壁の状態だけでなく、ご家庭の生活にも合わせて決めることが大切です。外壁塗装は、工事期間中は窓を開けられなかったり、騒音や臭いが発生したりすることがあります。そのため、ご家庭の予定や生活スタイルに合わせて、工事のタイミングを調整することがおすすめです。例えば、次のような場合は、工事を避けたほうが良いでしょう。
- 子供や高齢者が在宅している
- 学校や仕事の忙しい時期である
- 旅行や引っ越しの予定がある
- 体調が優れない
- アレルギーなどの症状がある
また、外壁塗装をする時期は、工事費用にも影響します。外壁塗装にふさわしい月は、工事が混み合う時期でもあるため、工事費用が高くなる可能性があります。逆に、外壁塗装にふさわしくない月は、工事が空いている時期でもあるため、工事費用が安くなる可能性があります。ただし、外壁塗装にふさわしくない月に工事をすると、品質や耐久性に問題が生じるリスクがあります。そのため、工事費用だけでなく、工事の品質や安全性も考慮することが大切です。
まとめ
外壁塗装にふさわしくない月について、その理由や注意点を詳しく解説しました。外壁塗装にふさわしくない月は、気温が低い12月～2月と、湿度が高く雨も降りやすい6月～8月です。これらの月は、塗料の乾燥や密着性に不利な条件が多いため、できるだけ避けたほうが良いでしょう。外壁塗装にふさわしい月は、気温や湿度が安定している3月～5月と9月～11月です。これらの月は、塗料の乾燥や密着性にも適しており、工事の進行もスムーズになります。特に、10月～11月は、外壁塗装のベストシーズンと言われています。
外壁塗装をする時期の選び方は、外壁の状態やご家庭の生活に合わせて決めることが大切です。外壁の劣化が進んでいる場合は、早めに対処することが必要です。外壁の劣化は、見た目だけでなく、家の構造や断熱性にも影響を与えます。外壁塗装は、工事期間中は窓を開けられなかったり、騒音や臭いが発生したりすることがあります。そのため、ご家庭の予定や生活スタイルに合わせて、工事のタイミングを調整することがおすすめです。また、外壁塗装をする時期は、工事費用にも影響します。工事費用だけでなく、工事の品質や安全性も考慮することが大切です。
