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外壁の目地の補修方法を徹底解説! 打ち替えと増し打ちの違いと使い分け方

外壁 目地補修

外壁の目地とは、外壁材のつなぎ目にある隙間のことです。目地にはコーキング材というゴム状の材料が充填されており、外壁の防水性や強度を保つ役割があります。しかし、コーキング材は紫外線や温度変化などの影響で劣化しやすく、ひび割れや剥がれなどの症状が見られるようになります。このような場合、目地の補修が必要になります。目地の補修方法には、打ち替えと増し打ちの2種類があります。それぞれの特徴や費用、使い分け方について、詳しく説明していきます。

目次

打ち替えとは

打ち替えとは、古いコーキング材を取り除いて、新しいコーキング材を注入する方法です。古いコーキング材を撤去するためには、カッターなどの工具を使って目地の両端に切れ目を入れて、ペンチなどで引き抜く必要があります。その後、目地の内側に残った古いコーキング材を削ぎ落とし、目地の両脇にマスキングテープを貼って養生します。次に、目地にプライマーという下地処理剤を塗布し、コーキング材を注入します。コーキング材は、1液型と2液型の2種類があります。1液型は、空気中の水分で硬化するタイプで、施工が簡単ですが、硬化に時間がかかります。2液型は、2種類の液体を混ぜて硬化させるタイプで、施工が難しいですが、硬化が早く、強度や耐久性が高いです。コーキング材を注入したら、へらという道具でコーキング材を押さえ込み、マスキングテープを剥がします。これで打ち替えの作業は完了です。

打ち替えのメリットは、目地が完全に新しくなるため、防水性や耐久性が高くなることです。デメリットは、古いコーキング材を撤去する手間がかかり、コーキング材の使用量も多くなるため、費用が高くなることです。打ち替えの費用相場は、900~1,200円/mです。

増し打ちとは

増し打ちとは、古いコーキング材はそのままにして、その上から新しいコーキング材を追加する方法です。古いコーキング材を剥がす手間がないため、打ち替えよりも簡単に施工できます。ただし、古いコーキング材の状態が悪いと、新しいコーキング材との密着性が低くなり、剥がれやすくなる可能性があります。そのため、増し打ちを行う前には、古いコーキング材の表面を清掃し、プライマーを塗布することが必要です。その後、新しいコーキング材を注入し、へらで押さえ込みます。増し打ちのメリットは、費用が抑えられることです。デメリットは、防水性や耐久性が打ち替えほど高くならないことです。増し打ちの費用相場は、500~900円/mです。

打ち替えと増し打ちの使い分け方

一般的には、目地の補修は打ち替えが推奨されます。打ち替えは、目地の劣化が進んでいる場合や、外壁塗装と同時に行う場合に適しています。目地の劣化が進んでいる場合は、増し打ちでは防水性が十分に確保できない可能性が高いため、打ち替えが必要です。外壁塗装と同時に行う場合は、目地のコーキング材も塗装することが多いため、打ち替えで新しいコーキング材に塗装することで、仕上がりの美しさや耐久性が向上します。

一方、増し打ちが適している場合は、次のような場合です。

  • 窓やドアなどのサッシ周り
  • 入隅(いりずみ)
  • 外壁の素材がALCパネルのとき

サッシ周りでは、古いコーキング材を取り除こうとすると、防水紙などの下地を傷つけてしまう可能性があります。そのため、古いコーキング材はそのままにして、上から新しいコーキング材を追加する増し打ちが行われます。入隅では、構造上の問題で古いコーキング材が撤去できないため、増し打ちが行われます。ALCパネルでは、目地の溝が深いため、増し打ちでも防水に十分な量のコーキング材を充填できます。ただし、古いコーキング材の状態が悪い場合は、打ち替えが必要になることもあります。

まとめ

外壁の目地は、外壁の防水性や強度を保つ重要な部分です。目地のコーキング材は、紫外線や温度変化などの影響で劣化しやすいため、定期的な点検や補修が必要です。目地の補修方法には、打ち替えと増し打ちの2種類があります。打ち替えは、古いコーキング材を取り除いて、新しいコーキング材を注入する方法で、防水性や耐久性が高くなりますが、費用が高くなります。増し打ちは、古いコーキング材はそのままにして、その上から新しいコーキング材を追加する方法で、費用が抑えられますが、防水性や耐久性が打ち替えほど高くなりません。一般的には、打ち替えが推奨されますが、サッシ周りや入隅、ALCパネルなどの場合は、増し打ちが適している場合があります。目地の補修は、外壁の状態や目地の劣化状態によって異なりますので、専門家に相談して、適切な方法を選ぶことが大切です。

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