マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製のマウスピースを歯に装着して、歯並びを整える矯正方法です。
マウスピースは2週間ごとに新しいものに交換し、約1年から2年程度で治療を完了します。
マウスピース矯正の代表的なブランドとしては、インビザラインやクリアコレクト、キレイラインなどが挙げられます。
他にも、Zenyum(ゼニュム)やOh my teeth(オーマイティース)など、通院回数を減らしたり、費用を抑えたりすることができるブランドもあります。
マウスピース矯正のメリットは、以下のようなものがあります。
- マウスピースが透明で目立たない
- マウスピースが取り外し可能で、食事や歯磨きがしやすい
- マウスピースが柔らかく、口内に傷や痛みを与えにくい
しかし、マウスピース矯正にはデメリットもあります。
その一つが、費用です。
マウスピース矯正は、保険適用外の自由診療であるため、高額な費用がかかります。
では、具体的にマウスピース矯正にかかる費用はどれくらいなのでしょうか。
この記事では、マウスピース矯正の費用の相場や内訳をわかりやすく解説します。
マウスピース矯正の費用の相場
マウスピース矯正の費用は、以下のような要因によって変わります。
- 矯正する範囲(全体矯正か部分矯正か)
- 矯正する歯の数や程度
- 矯正する期間
- 使用するマウスピースのブランド
- 通院する歯科医院
これらの要因によって、個人差が大きくなりますが、一般的な目安としては、
- 全体矯正:70万円~100万円
- 部分矯正:20万円~50万円
と言われています。
全体矯正とは、上下の歯列全体を覆って奥歯まで動かす矯正方法で、中等度以上の歯並びの乱れに対応できます。
部分矯正とは、前歯を中心として一部の歯だけを動かす矯正方法で、軽度な歯並びの乱れに対応できます。
マウスピース矯正の費用の内訳
マウスピース矯正にかかる費用は、大きく分けて以下の3つに分類できます。
- 矯正前:カウンセリング費用と検査費用
- 矯正中:マウスピース製作費用と処置料
- 保定期間:保定装置料と処置料
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
矯正前
カウンセリング費用
カウンセリングとは、マウスピース矯正を検討している方が、歯科医師に相談したり、歯並びがマウスピース矯正の適応症例かを確認したりすることです。
カウンセリングでは、以下のようなことが行われます。
- 歯並びや噛み合わせの観察
- マウスピース矯正の流れやメリット・デメリットの説明
- マウスピース矯正の費用や支払い方法の説明
- マウスピース矯正の治療計画の提示
カウンセリングにかかる費用は、歯科医院によって異なりますが、一般的には0円~1万円程度です。
無料でカウンセリングを受け付けている歯科医院も多くありますが、有料の場合でも、その費用はマウスピース矯正の費用に含まれることが多いです。
検査費用
検査とは、マウスピース矯正を始める前に、歯や骨格の状態を詳しく調べることです。
検査では、以下のようなことが行われます。
- CTスキャンやレントゲンで、歯や骨格の3次元的な画像を撮影
- 歯型を採取して、マウスピースの型を作成
- 歯周病や虫歯などの基礎治療
検査にかかる費用は、使用する機器や歯型採取の有無によって異なりますが、一般的には1万円~6万5千円程度です。
検査はマウスピース矯正の治療計画を立てるうえで非常に重要な過程なので、必ず受ける必要があります。
矯正中
マウスピース製作費用
マウスピース製作費用とは、マウスピース矯正に使用するマウスピースを製作するためにかかる費用です。
マウスピース製作費用は、以下のような要因によって変わります。
- 使用するマウスピースのブランド
- 矯正する歯の数や程度
- 矯正する期間
- マウスピースの枚数
マウスピース製作費用は、マウスピース矯正にかかる費用の中で最も高額な部分です。
一般的には、
- 全体矯正:60万円~80万円
- 部分矯正:10万円~30万円
と言われています。
ただし、これらはあくまで目安であり、個人差が大きくなります。
処置料
処置料とは、マウスピース矯正中に通院するたびにかかる費用です。
処置料では、以下のようなことが行われます。
- マウスピースの交換や調整
- 歯並びや噛み合わせのチェック
- 歯周病や虫歯などの予防管理
処置料は、通院する回数や歯科医院によって異なりますが、一般的には0円~1万円程度です。
通院する回数は、マウスピース矯正では比較的少なくて済むことが多いですが、それでも月に1回~2回程度は必要です。
保定期間
保定装置料
保定装置料とは、マウスピース矯正が終了した後に使用する保定装置(リテーナー)を製作するためにかかる費用です。
保定装置とは、以下のようなものです。
- マウスピース型:透明なプラスチック製のマウスピースのようなもので、歯並びを固定するために使用する
- ワイヤー型:金属製のワイヤーで歯を囲むように装着するもので、歯並びを固定するために使用する
保定装置料は、使用する保定装置の種類や枚数によって異なりますが、一般的には1万円~5万円程度です。
保定装置は、マウスピース矯正が終了した後も、歯並びが元に戻らないようにするために必要なものなので、必ず使用する必要があります。
処置料
処置料とは、保定期間中に通院するたびにかかる費用です。
処置料では、以下のようなことが行われます。
- 保定装置の交換や調整
- 歯並びや噛み合わせのチェック
- 歯周病や虫歯などの予防管理
処置料は、通院する回数や歯科医院によって異なりますが、一般的には0円~1万円程度です。
保定期間中は、月に1回~2回程度の通院が必要です。
マウスピース矯正の費用を安くする方法はある?
マウスピース矯正の費用は高額なものですが、以下のような方法で安くすることができる場合があります。
- マウスピース矯正に対応している歯科医院を比較して、費用やサービスを見極める
- マウスピース矯正に特化したクリニックや専門医を探す
- マウスピース矯正に適用される割引制度やキャンペーンを利用する
- マウスピース矯正に関連する医療費控除や社会保険を活用する
これらの方法は、すべての方に当てはまるとは限りませんが、一度調べてみる価値はあると思います。
まとめ
マウスピース矯正は、透明で目立たないマウスピースを使用して歯並びを整える矯正方法です。
しかし、マウスピース矯正には高額な費用がかかります。マウスピース矯正にかかる費用は、
- 全体矯正:70万円~100万円
- 部分矯正:20万円~50万円
と言われています。
また、マウスピース矯正にかかる費用は、
- 矯正前:カウンセリング費用と検査費用
- 矯正中:マウスピース製作費用と処置料
- 保定期間:保定装置料と処置料
という3つの段階に分けられます。
マウスピース矯正の費用を安くする方法もありますが、それでも高額なものです。
マウスピース矯正を受けるかどうかは、自分の歯並びや噛み合わせの悩みや希望、そして財布と相談しながら決めることが大切です。