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リスは可愛いけど害獣? 日本とアメリカのリス事情

リス 害獣

リスというと、木の実を食べたり、ふさふさのしっぽをふりふりしたり、とても可愛らしい動物というイメージがありますよね。日本ではペットとしても人気があり、動物園や公園でも見かけることができます。しかし、リスにも種類があり、中には害獣として扱われているものもいるのです。今回は、日本とアメリカのリス事情について、詳しくご紹介します。

目次

日本のリスはニホンリスとタイワンリス

日本には、ニホンリスとタイワンリスという2種類のリスが生息しています。ニホンリスは日本固有の在来種で、背中は赤褐色や灰色、お腹は白色で、耳には冬毛になると毛が生えます。タイワンリスは台湾原産の外来種で、背中は灰褐色や茶色、お腹は赤褐色で、耳は丸くて短いです。体の大きさもタイワンリスのほうが大きく、全長は40センチほどになります。

ニホンリスは、森林や草原などの自然環境に適応しており、植物の種子や果実、昆虫などを食べます。タイワンリスは、人間の生活圏にも侵入しており、農作物や花壇、樹皮や樹液などを食べます。タイワンリスは繁殖力が高く、年に3回も出産することがあります。そのため、タイワンリスはニホンリスの生息地を奪ったり、食物を減らしたり、交雑したりすることで、ニホンリスの生態系を脅かしています。

タイワンリスは、2005年に特定外来生物に指定されました。特定外来生物とは、日本の自然環境や国民の生命、農作物などに深刻な被害を及ぼす外来種のことで、飼育や輸入、放流などが禁止されています。タイワンリスは、日本に元々いたニホンリスを守るためにも、適切な対策が必要な害獣なのです。

アメリカのリスはトウブハイイロリスとシマリス

アメリカには、トウブハイイロリスとシマリスという2種類のリスが生息しています。トウブハイイロリスは、背中は灰色や茶色、お腹は白色で、しっぽはふさふさしています。シマリスは、背中に黒と白の縞模様があり、お腹は赤褐色で、しっぽは平たくて短いです。体の大きさは、トウブハイイロリスが20センチほど、シマリスが15センチほどです。

トウブハイイロリスは、公園や庭などの都市部にも多く見られます。植物の種子や果実、昆虫などを食べますが、冬には樹皮や樹液も食べます。シマリスは、森林や草原などの自然環境に住みます。植物の種子や果実、キノコや昆虫などを食べますが、冬には冬眠します。

アメリカでは、リスは可愛い動物というよりは、害獣として扱われています。リスは、建物の配線やケーブルをかじったり、家庭菜園や花壇を荒らしたり、ゴミをあさったり、車のボンネットに巣を作ったりします。また、噛まれると狂犬病や感染症の恐れもあります。そのため、アメリカではリスに餌をやったり、触ったりすることが禁止されています。リスは、人間の身勝手によって増えた動物であり、人間との共存は難しいのです。

まとめ

リスは、日本とアメリカでは、全く違う扱いをされています。日本では、ニホンリスは在来種として保護されており、タイワンリスは外来種として駆除されています。アメリカでは、トウブハイイロリスとシマリスは害獣として嫌われています。リスは、見た目は可愛いけれど、実は人間にとって大きな問題を引き起こす動物なのです。リスに出会ったときは、その種類や生態、法律などをしっかりと理解して、適切な対応をしましょう。

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