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クロアリの種類と特徴、駆除方法と予防対策を徹底解説!

クロアリ

クロアリと聞くと、黒い体色のアリを思い浮かべるかもしれませんが、実はクロアリという名前は、ハチの仲間であるアリ科の昆虫の総称です。日本には約280種類のクロアリが生息しており、その中には赤色や黄色、茶色などの体色を持つものもあります。クロアリは社会性昆虫として、女王アリや働きアリ、兵隊アリなどの役割分担をして、巣の中で暮らしています。クロアリの多くは土の中に巣を作りますが、一部の種類は家屋の内部や周辺に侵入し、営巣したり、食害したりすることがあります。今回は、クロアリの生態と駆除方法についてご紹介します。

目次

家屋に被害をもたらすクロアリの種類と特徴

家屋に被害をもたらすクロアリの種類としては、ルリアリ、トビイロケアリ、サクラアリなどが代表的です。これらのクロアリは、スキマを好んで営巣することや、電気器具に侵入することが特徴です。以下に、それぞれのクロアリの特徴を詳しく説明します。

  • ルリアリ:名前の通り、体色が美しい瑠璃色(紫色を帯びた紺色)をしているのが特徴です。働きアリは2mm程度の大きさで、1集団が200から500匹と小さく、特にスキマを好むことが特徴です。そのスキマの種類は問わず、サッシ、壁の内部、キッチンといったものから、テレビなどの電気器具内、自動車の電気制御機器内と様々なところに侵入し、営巣します。さらにルリアリが室内の壁に営巣すれば、食材を食害するだけでなく、家具やリビングを歩き回り住人を不快にします。また電気器具やスイッチに侵入すれば、電気がショートしたり、破損する場合もあります。また、マンションでの被害も多くなっていることも最近の特徴です。高層階まで外壁を伝って登り、窓やバルコニーから室内に侵入するケースが目立っています。
  • トビイロケアリ:トビイロケアリは名前の通り、鳶色(トビの羽の色。茶褐色)の体色で日本全土に分布しています。働きアリはルリアリよりやや大きく3mm程度です。基本的に肉食であり、餌としては昆虫の死骸などを好みます。一戸建ての木造家屋で発見されることが多く、特に雨漏り部や腐朽部に浸入すると、木部を巣の材料として削ってゆくので木材の強度がどんどん低下し、住まいの品質を損ねることになります。またシロアリの巣に侵入し、シロアリを食い尽くし、自らの巣にしてしまうこともあります。
  • サクラアリ:1mm程度の薄い茶色(桜色)で、ルリアリと生態がよく似ていますが、体色が木材に極めて近く、よく見ないと発見が難しい種類です。もたらす被害もルリアリと同じく、家屋や様々な場所のスキマを狙って営巣し、マンション下層階の外壁を伝って、窓やバルコニーから室内に侵入することも目立っています。

クロアリの駆除方法と予防対策

クロアリの駆除方法としては、市販の殺虫剤や毒餌を使う方法や、掃除機や粘着シートで捕獲する方法がありますが、これらは一時的な対処に過ぎません。クロアリは巣の中に多数の個体がいるので、表面に出てきたものだけを駆除しても、根本的な解決にはなりません。また、不用意に殺虫剤をまいてしまうと、クロアリがその場所に寄り付かなくなり、かえって拡散してしまうこともあります。効果的な駆除方法としては、以下のような手順が必要です。

  • クロアリの種類の特定:現場調査し、実際にクロアリを捕獲して種類を特定します。種類によって駆除方法や使用薬剤が異なります。
  • 施工範囲の決定:生息範囲と侵入箇所を確認し、施工範囲を確定します。巣の位置や拡散状況によって、駆除範囲を広げたり、隣接する建物にも対策をしたりする場合があります。
  • 施工計画:駆除方法と使用薬剤を決定し施工計画を立てます。駆除方法には、巣に直接薬剤を注入する方法や、巣に近い場所に毒餌を設置する方法などがあります。使用薬剤には、即効性のあるものや持続性のあるものなどがあります。
  • 駆除:施工当日の状況にさらに合わせ、調整して作業します。駆除後には、死骸の回収や残留薬剤の除去などの清掃作業も行います。
  • 予防対策:アリを拡散させないような工夫を最後に加える場合があります。例えば、侵入箇所の封鎖や、巣の周辺の清掃や乾燥などです。

クロアリの駆除は、専門的な知識と技術が必要な作業です。自分で対処するのは難しい場合が多いので、プロに依頼することをおすすめします。自分で対処すると、かえって被害を拡大させる可能性があります。また、クロアリの駆除は一度で終わりではなく、定期的な点検や再施工が必要な場合があります。クロアリの駆除に関する相談や見積もりは、信頼できる業者に依頼しましょう。

まとめ

クロアリは、家屋に被害をもたらす昆虫の一種です。種類によっては、電気器具や木材に侵入し、破損や腐朽を引き起こすことがあります。クロアリの駆除は、専門的な知識と技術が必要な作業なので、プロに任せるのが最善です。クロアリの被害に気づいたら、早めに対策をしましょう。

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