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新築の家でもシロアリに要注意! 効果的な予防法と点検方法

シロアリ 新築

今回は、新築の家でもシロアリに遭う可能性があることと、シロアリ対策の必要性と方法について解説します。

目次

新築でもシロアリは発生する?

シロアリは、築年数の古い木造住宅に発生するというイメージがありますが、実は新築の家でもシロアリに遭う可能性があります。

シロアリは、家の新しさや構造よりも、エサとなる木材や湿気があるかどうかで侵入するかどうかを判断します。

たとえば、以下のような場合は、シロアリにとって好ましい環境となります。

  • 家を建てる土地がもともと田んぼや湿地だった場合
  • 周囲よりも土地が低く、水はけが悪い場合
  • 近隣の家にシロアリが発生している場合
  • 基礎断熱工法を採用している場合
  • 基礎にひび割れや隙間がある場合

このように、新築でもシロアリに遭うリスクはゼロではありません。シロアリの被害は、知らないうちに進行していることが多く、気づいたときには大きな被害になっていることもあります。

シロアリの被害によって、家の構造や強度が低下したり、健康や安全に影響が出たりすることもあります。そのため、新築時にしっかりとシロアリ対策をすることが大切です。

新築時にできるシロアリ対策

新築時にできるシロアリ対策には、主に以下の3つがあります。

  • 法律で義務付けられている防蟻措置を行う
  • 点検しやすい作りにする
  • シロアリに強い木材を選ぶ

それぞれ詳しく見ていきましょう。

法律で義務付けられている防蟻措置を行う

建築基準法には、「必要に応じて防蟻措置を講じなければならない」と記載されています。つまり、シロアリが生息している地域では、防蟻措置を行うことが義務付けられているのです。

防蟻措置とは、住宅や土壌に薬剤を散布して、シロアリの侵入を防ぐことです。一般的には、バリア工法と呼ばれる方法が使われます。

バリア工法には、以下の2つの種類があります。

  • 木部処理:木材に薬剤を塗布する方法
  • 土壌処理:土壌に薬剤を散布する方法

これらの方法は、シロアリの侵入経路を遮断することで、シロアリの発生を予防します。ただし、薬剤の効果は5年程度と言われており、永久に続くわけではありません。

そのため、定期的に点検や補充を行う必要があります。また、防蟻措置を行っても、シロアリの被害が発生する可能性はゼロではありません。防蟻措置は、シロアリ対策の基本ですが、万全ではないということを覚えておきましょう。

点検しやすい作りにする

点検のしやすさは、日常的なシロアリ対策に大変有効です。シロアリ対策の基本は早期発見であるため、日頃の点検によってシロアリの発生に早く気づけば、被害も最小限で済みます。

とくに重要なのは、「床下点検口の設置」と「基礎外側のスペースの確保」です。

  • 床下点検口の設置:床下に潜ってシロアリの巣や被害の有無を確認するために必要な入り口です。点検口がないと、床下に入るのが困難になります。また、床下の高さも確保しておくと、点検がしやすくなります。
  • 基礎外側のスペースの確保:基礎の近くに障害物があると、シロアリの点検が難しくなります。基礎外側のスペースに物置などを設置しないようにしましょう。

シロアリに強い木材を選ぶ

木材には、シロアリ被害に遭いやすい種類と、シロアリに強い種類があります。たとえば、以下のような樹種はシロアリに強いとされています。

  • チーク
  • ヒノキ
  • ヒバ

逆に、以下のような樹種はシロアリ被害に遭いやすいとされています。

  • ホワイトウッド
  • スプルース
  • エゾマツ

なお、同じ樹種でも、部位によってシロアリ被害に遭いやすいかどうかが変わります。たとえば、中心部の「芯材」と呼ばれる部分は水分が少ないため、シロアリに強いとされています。一方、樹皮に近い周辺部の「辺材」は、シロアリに弱いとされています。しかし、これらの木材を使っても、シロアリの被害が発生しないという保証はありません。シロアリは食べ物がなければ、嫌いな木材でも食べてしまうことがあります。また、木材の部位や品質によっても、シロアリの被害に遭いやすさが変わってきます。

そこで、新築時には、木材の種類だけでなく、以下のような点にも注意してください。

  • 基礎の高さを十分に確保する
  • 基礎と土台の間に防蟻シートを敷く
  • 基礎の外周に防蟻剤を散布する
  • 木材の接合部に防蟻剤を塗布する
  • 床下の換気を良くする
  • 床下の点検口を設置する
  • 床下の湿度を測定する
  • 定期的にシロアリの点検を行う

これらの対策は、シロアリの侵入を防ぐだけでなく、シロアリの発生を早期に発見することにも役立ちます。シロアリの被害は、放置すればするほど深刻になります。早期発見・早期対処が、シロアリ被害から家を守る最善の方法です。

まとめ

今回は、新築でもシロアリに遭う可能性があることと、シロアリ対策の必要性と方法について解説しました。シロアリ対策は、以下の3つのポイントを押さえておくとよいでしょう。

  • シロアリに強い木材を選ぶ
  • シロアリに弱い木材には薬剤処理をする
  • シロアリの侵入や発生を防ぐために、基礎や床下の対策をする

シロアリは、家の構造や強度を低下させるだけでなく、健康や安全にも影響を与える可能性があります。大切な家を長く快適に住むためには、シロアリ対策は欠かせません。新築時には、しっかりとシロアリ対策を行いましょう。

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