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基礎断熱で省エネとシロアリ対策を両立させる方法 メリットとデメリット、ポイントを解説!

基礎断熱 シロアリ

基礎断熱とは、住宅の基礎部分に断熱材を張る工法のことです。基礎断熱は、外気温の影響を受けにくく、断熱性と気密性が高い住宅を建てることができます。しかし、基礎断熱にはシロアリ被害のリスクが伴うと言われています。シロアリは、木材やセルロースを含む断熱材を好む生き物で、床下に侵入して家の構造を蝕んでしまうことがあります。では、基礎断熱でシロアリ被害を防ぐにはどうすればいいのでしょうか? 今回は、基礎断熱のメリットとデメリット、シロアリ対策のポイントについてご紹介します。

目次

基礎断熱のメリットとデメリット

基礎断熱には、以下のようなメリットがあります。

  • 夏は涼しく冬は暖かく、年間を通して快適に過ごすことができます。
  • 床下エアコンや全館空調と相性が良く、効率的に冷暖房できます。
  • 省エネ効果が高く、光熱費の節約になります。
  • 配管が凍結しにくくなります。
  • 床下収納をつくりやすくなります。

一方、基礎断熱には、以下のようなデメリットもあります。

  • シロアリ被害のリスクが高くなります。
  • 床下が湿気やカビの発生しやすい環境になります。
  • 施工費用が高くなります。

基礎断熱でシロアリ被害を防ぐポイント

基礎断熱でシロアリ被害を防ぐためには、以下の3つのポイントに注意する必要があります。

  • 断熱材の種類と施工方法を選ぶ
  • 基礎の隙間や配管の隙間を埋める
  • 定期的に床下点検を行う

断熱材の種類と施工方法を選ぶ

断熱材には、シロアリに弱い繊維系素材とシロアリに強いプラスチック系素材があります。繊維系素材は、セルロースを含む天然素材で、シロアリのエサになりやすいという欠点があります。プラスチック系素材は、シロアリが食べられない人工素材で、シロアリの被害を受けにくいという利点があります。しかし、プラスチック系素材は環境に優しくないというデメリットもあります。断熱材の種類によっては、防蟻処理を施したものを選ぶこともできます。防蟻処理とは、断熱材にシロアリが寄り付かないようにするための化学物質を塗布することです。防蟻処理された断熱材は、通常の断熱材よりも価格が高くなりますが、シロアリ対策として有効です。

断熱材の施工方法には、基礎の外側に断熱材を張る「基礎外断熱」と内側に断熱材を張る「基礎内断熱」の2種類があります。基礎外断熱は、基礎コンクリートの外側を断熱材で覆うことで、高い断熱効果を得ることができます。しかし、断熱材が地面と接しているため、シロアリが断熱材の中を通って侵入しやすいという欠点があります。基礎内断熱は、基礎コンクリートの内側に断熱材を張ることで、シロアリの侵入を防ぐことができます。しかし、コンクリートが外気に触れているため、基礎外断熱に比べると断熱効果はやや劣ります。断熱材の種類と施工方法によって、シロアリ被害のリスクや断熱性能が変わるため、自分の住まいに合ったものを選ぶことが大切です。

基礎の隙間や配管の隙間を埋める

基礎断熱の場合、基礎の隙間や配管の隙間がシロアリの侵入経路となることがあります。基礎の隙間とは、基礎コンクリートの継ぎ目や玄関土間との間にできるわずかな空間のことです。配管の隙間とは、基礎コンクリートに埋め込まれた水道やガスの配管の周りにできる空間のことです。これらの隙間は、シロアリが地中から床下に侵入する際に利用することがあります。そのため、基礎の隙間や配管の隙間を埋めることで、シロアリの侵入を防ぐことができます。基礎の隙間や配管の隙間を埋める方法としては、コーキングやモルタルなどの材料を使用することが一般的です。また、基礎工事の際に、コンクリートの継ぎ目をなくす工法や配管の隙間を防ぐ工法を選ぶこともできます。

定期的に床下点検を行う

基礎断熱の場合、床下は室内空間になるため、定期的に床下点検を行うことが必要です。床下点検とは、床下の状態を確認することで、シロアリ被害やカビの発生、配管の漏水などのトラブルを早期に発見することができます。床下点検を行うには、床下に点検口を設ける必要があります。点検口は、床下に入りやすい場所に設置することが望ましいです。床下点検を行う頻度は、住宅の状況や地域の気候によって異なりますが、一般的には年に1回程度が目安です。床下点検を行う際には、以下のことに注意してください。

  • 床下に入る前に、防蟻服や手袋、マスクなどの保護具を着用すること。
  • 床下の照明や換気を確認すること。
  • 床下の湿度や温度を測定すること。
  • 床下の木材や断熱材にシロアリの痕跡やカビの発生がないか確認すること。
  • 配管や電線に異常がないか確認すること。
  • 床下にゴミや湿ったものがないか確認すること。

床下点検を行った後には、以下のことを行うことが必要です。

  • 床下の清掃を行うこと。
  • シロアリ被害やカビの発生があった場合は、専門業者に相談すること。
  • 床下の状態を記録すること。

まとめ

基礎断熱は、快適で省エネな住宅を建てることができる工法ですが、シロアリ被害のリスクが高くなるというデメリットもあります。シロアリ被害を防ぐためには、断熱材の種類と施工方法を選ぶこと、基礎の隙間や配管の隙間を埋めること、定期的に床下点検を行うことがポイントです。基礎断熱を検討している方は、これらのことを参考にしてください。

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