今回は、転職とは何か、就職や再就職との違いは何か、転職活動の流れや進め方などについて、詳しく解説していきたいと思います。
転職とは？
転職とは、一般的には「それまで勤務していた会社を退職し、新たな会社に入社して働き始めること」を指します。
また、転職には「職業そのものを変えて、新たな職業に就くこと」も含まれます。
例えば、営業からエンジニアになる、教師からコンサルタントになる、などです。
このように、転職は自分のキャリアやライフスタイルを変える大きな決断ですが、昨今は転職すること自体が珍しいものではなくなり、2016〜2020年までの5年間は、毎年300万人を超える人が転職しています。
転職のメリットとデメリット
転職には、メリットとデメリットがあります。
メリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 自分のやりたい仕事や適性に合った仕事に就くことができる
- 給与や待遇、福利厚生などの条件を改善することができる
- スキルや知識、人脈などを広げることができる
- 新しい環境やチャレンジに刺激を受けることができる
一方、デメリットとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 転職活動には時間や労力がかかる
- 転職先の企業や職場の雰囲気に馴染めない可能性がある
- 転職先での仕事に対する期待や責任が大きくなる可能性がある
- 転職回数が多いと、信頼性や安定性に欠けると見られる可能性がある
就職・再就職との違いは？
転職と似た言葉に「就職」と「再就職」がありますが、これらは転職とは異なる意味を持ちます。
就職とは、「学校を卒業して初めて社会人になること」を指します。
再就職とは、「失業や退職などで一度社会人を離れた後、再び社会人になること」を指します。
つまり、就職や再就職は、社会人としてのスタートを意味するのに対し、転職は、社会人としてのキャリアチェンジを意味すると言えます。
転職活動の流れや進め方は？
転職活動は、大きく分けて以下の5つのステップに分かれます。
- 自己分析と転職目的の明確化
- 応募書類の作成と求人の選択・応募
- 選考・面接の受験と内定の獲得
- 退職の手続きと引き継ぎ
- 入社の準備と新しい職場でのスタート
それぞれのステップについて、詳しく見ていきましょう。
1. 自己分析と転職目的の明確化
転職活動の最初のステップは、自己分析と転職目的の明確化です。
自己分析とは、自分の強みや弱み、スキルや経験、価値観や志向などを客観的に把握することです。
自己分析をすることで、自分に合った仕事や企業を見つけやすくなります。
また、自己分析の結果をもとに、転職目的を明確にすることも重要です。
転職目的とは、転職する理由や目標、希望する条件などを具体的に定めることです。
転職目的を明確にすることで、転職活動の方向性や優先順位を決めやすくなります。
自己分析や転職目的の明確化には、ノートやワークシートなどを使って書き出すと効果的です。
2. 応募書類の作成と求人の選択・応募
転職活動の次のステップは、応募書類の作成と求人の選択・応募です。
応募書類とは、履歴書や職務経歴書など、転職先の企業に自分の情報を伝えるための書類です。
応募書類は、選考や面接の切符となる重要な書類なので、自己分析や転職目的に沿って、丁寧に作成しましょう。
求人の選択と応募とは、自分の希望や条件に合った求人を探して、応募することです。
求人は、インターネットや雑誌、紹介など様々な方法で探すことができます。
また、転職サイトやエージェントなどのサービスを利用すると、非公開求人やスカウトなど、より多くの求人に出会える可能性があります。
求人を選択する際には、企業の業種や規模、職種や仕事内容、給与や待遇、勤務地や勤務時間など、自分の希望や条件と照らし合わせて、慎重に判断しましょう。
3. 選考・面接の受験と内定の獲得
転職活動の重要なステップが、選考・面接の受験と内定の獲得です。
選考・面接とは、応募した企業が自分の適性や能力、人柄などを評価するために行う試験や対話のことです。
選考・面接の内容や回数は、企業や職種によって異なりますが、一般的には以下のような流れになります。
- 書類選考：応募書類をもとに、適性や経験、志望動機などを審査する
- 一次面接：人事担当者や採用担当者との面接で、自己紹介や志望理由、仕事への意欲などを聞かれる
- 二次面接：部門責任者や上司との面接で、専門的な知識やスキル、仕事への具体的なビジョンなどを聞かれる
- 最終面接：役員や社長との面接で、人柄や価値観、企業への貢献度などを聞かれる
- 内定：面接を通過したら、内定の連絡を受ける
選考・面接を受ける際には、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 応募書類と一貫性のある内容で話す
- 自分の強みや志望動機、転職理由などを明確に伝える
- 企業や職種に関する知識や情報を事前に調べておく
- 相手の質問には具体的かつ正直に回答する
- 自分からも質問や意見を積極的に発信する
- 挨拶や礼儀、服装や身だしなみなどに気を配る
4. 退職の手続きと引き継ぎ
選考・面接を無事に通過し、内定を獲得したら、退職の手続きと引き継ぎを行います。
退職の手続きとは、現職の会社に退職の意思を伝え、必要な書類や手続きを済ませることです。
退職の手続きには、以下のようなものがあります。
- 退職届の提出：退職の意思を書面で伝える。退職日の2か月前までに提出するのが望ましい
- 退職理由の説明：退職の理由や感謝の気持ちを伝える。上司や同僚との関係を円満に保つためにも重要
- 退職金や社会保険の手続き：退職金の支払いや社会保険の切り替えなどの手続きを確認する
- 退職時の書類の受け取り：源泉徴収票や雇用保険被保険者証などの書類を受け取る
引き継ぎとは、現職の会社で担当していた業務やプロジェクトなどを、後任者や上司に引き渡すことです。
引き継ぎには、以下のようなものがあります。
- 引き継ぎ資料の作成：担当していた業務やプロジェクトの内容や進捗、関係者や連絡先などをまとめた資料を作成する
- 引き継ぎ会議の開催：引き継ぎ資料をもとに、後任者や上司に詳細な説明を行う。質問や確認事項にも答える
- 引き継ぎ期間の設定：引き継ぎの完了期限や進捗確認の方法を決める。退職日の1か月前までに完了させるのが望ましい
退職の手続きと引き継ぎを行う際には、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 退職の意思は早めに伝える
- 退職理由は建設的かつ前向きに伝える
- 退職金や社会保険の手続きはしっかりと確認する
- 引き継ぎ資料は分かりやすく丁寧に作成する
- 引き継ぎ会議は時間や場所を事前に調整する
- 引き継ぎ期間は余裕を持って設定する
5. 入社の準備と新しい職場でのスタート
退職の手続きと引き継ぎが終わったら、入社の準備と新しい職場でのスタートを行います。
入社の準備とは、新しい会社に入社するために必要な書類や手続き、準備物などを整えることです。
入社の準備には、以下のようなものがあります。
- 入社手続きの確認：入社に必要な書類や手続きを確認する。履歴書や健康診断証明書などが必要な場合がある
- 入社日の確認：入社日や時間、場所、服装などを確認する。遅刻や欠席は絶対に避ける
- 準備物の用意：入社に必要な準備物を用意する。筆記用具や名刺入れ、通勤用のバッグや靴などがある
新しい職場でのスタートとは、新しい会社で働き始めることです。
新しい職場でのスタートには、以下のようなものがあります⁸。
- オリエンテーションの受講：新入社員向けの研修や説明会に参加する。会社の方針や制度、業務内容などを学ぶ
- 自己紹介の実施：上司や同僚、部下などに自己紹介を行う。名前や前職、趣味などを簡潔に伝える
- 業務の開始：担当する業務やプロジェクトに着手する。先輩や上司からの指示やアドバイスを聞く
入社の準備と新しい職場でのスタートを行う際には、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 入社手続きや入社日は早めに確認する
- 準備物は忘れずに持っていく
- オリエンテーションは積極的に参加する
- 自己紹介は明るく丁寧に行う
- 業務は素直に学び、チャレンジする
まとめ
転職は自分のキャリアや人生を大きく変えることができるチャンスですが、同時にリスクや労力も伴います。
転職を成功させるためには、自己分析や転職目的の明確化、応募書類の作成や求人の選択、選考・面接の受験や内定の獲得、退職の手続きや引き継ぎ、入社の準備や新しい職場でのスタートなど、様々なステップをしっかりと踏んでいく必要があります。
この記事が、転職を考えている方や、転職に興味がある方の参考になれば幸いです。
