転職活動をする際に、ハローワークを利用する人は多いと思います。ハローワークは、厚生労働省が運営する公共の求人情報サービスで、無料で利用できます。しかし、ハローワークにはメリットだけでなく、デメリットもあります。この記事では、転職でハローワークを利用するメリットと注意点について解説します。
ハローワークのメリット
ハローワークを利用するメリットは、以下のとおりです。
- 求人数が多い
- 地元の求人が豊富にある
- 対面で転職相談ができる
- 職業訓練や各種手当が受けられる
求人数が多い
ハローワークは、全国のハローワークで受け付けた求人を検索できます。求人数は非常に多く、幅広い業種や職種を扱っています。さまざまな選択肢を比較して、自分に合った仕事を見つけることができます。
ハローワークの求人数が多い理由は、求人を出す企業側も無料で登録できるからです。転職サイトなどでは費用がかかるため、採用活動にあまり費用をかけたくない企業は、積極的にハローワークを使っています。
地元の求人が豊富にある
ハローワークに掲載されている求人は、ほとんどが地元に本社や支店がある企業です。地元の求人が豊富な理由は、職業安定法によって「公共職業安定所は求職者に対しできる限り就職の際に住居の変更を必要としない職業を紹介する」と定められているからです。
そのため、地元や近隣の地域で転職したい場合には、ハローワークの利用をおすすめします。意外と知られていない地元の優良企業に出会える可能性もあります。
対面で転職相談ができる
ハローワークでは、求人紹介だけでなく、転職の相談も受け付けています。仕事の方向性やキャリアプランが決まっていなくても、職員がマンツーマンでアドバイスしてくれます。自己分析セミナーや履歴書の添削、面接対策などのサポートも行ってくれます。
また、子育てをしている女性や若者、高齢者など、特定の求職者に特化したサービスも展開しています。転職活動で困ったことがあれば、気軽に相談してみましょう。
職業訓練や各種手当が受けられる
ハローワークでは、求人を探せるだけでなく、無料で職業訓練が受けられたり、現職を辞めた後の失業保険の受給もできます。職業訓練は、未経験の業種に転職するために必要なスキルを学ぶことができる制度です。失業保険は、転職できるまでの生活の補助金として支給される制度です。
これらの制度を利用するには、ハローワークで手続きをする必要があります。転職活動に時間がかかる場合や、スキルアップをしたい場合には、ぜひ活用してみてください。
ハローワークの注意点
ハローワークには、以下のような注意点もあります。
- 求人の質が低い
- 求人内容と実態が異なる
- 職員の質にばらつきがある
- 主体的に行動する必要がある
求人の質が低い
ハローワークの求人は、無料で掲載できるというメリットがありますが、それが逆にデメリットにもなります。無料で掲載できるということは、資金に余裕のない企業や、人材確保に苦労している企業が多く利用しているということです。
そのため、ハローワークの求人は、給与や待遇が低い、労働環境が悪い、離職率が高いなど、求人の質が低い場合が少なくありません。転職サイトなどでは、大手や優良企業の求人が多く見られますが、ハローワークではそういった求人はほとんどありません。
求人内容と実態が異なる
ハローワークの求人は、求人票に記載された情報だけで判断するのは危険です。求人票には最低限の情報しか記載されていない場合が多く、実際の仕事内容や労働条件と異なる場合があります。
例えば、求人票には「正社員」と書かれていても、実際には契約社員や派遣社員として雇われる場合があります。また、求人票には「残業なし」と書かれていても、実際には残業が多い場合があります。このように、求人票と実態が異なる場合は、トラブルの原因になります。
職員の質にばらつきがある
ハローワークでは、職員による転職相談やサポートを受けることができますが、職員の質にはばらつきがあります。職員の中には、親身になって相談に乗ってくれる人もいますが、逆に無関心だったり、態度が悪かったりする人もいます。
また、職員の専門性も問題です。職員は、さまざまな業種や職種の求人に対応する必要がありますが、すべての業種や職種に詳しいわけではありません。そのため、職員のアドバイスが的外れだったり、最新の情報に乏しかったりする場合があります。
主体的に行動する必要がある
ハローワークでは、求人紹介や転職相談などのサービスを受けるには、自分から積極的に申し込む必要があります。ハローワークは、求職者のニーズに応えることができるように努めていますが、求職者の状況や希望に合わせて最適なサービスを提供することは難しいです。
そのため、ハローワークを利用する場合は、自分で情報を収集したり、職員に質問したり、必要な手続きをしたりする必要があります。ハローワークに任せっきりにせず、主体的に行動しましょう。
まとめ
転職でハローワークを利用するメリットと注意点について解説しました。ハローワークは、求人数が多く、地元の求人が豊富にあるなどのメリットがありますが、求人の質が低い、求人内容と実態が異なるなどのデメリットもあります。また、職員の質にばらつきがあるため、対面で転職相談をする場合は注意が必要です。ハローワークを利用する場合は、主体的に行動することが重要です。
ハローワークは、転職活動の一つの手段です。ハローワークだけに頼らず、転職サイトやエージェントなど、他の方法も併用して、自分に合った仕事を探してみてください。転職活動は大変ですが、がんばってください。
