マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製の装置を歯に装着して、歯並びを整える方法です。
マウスピース矯正の代表的なブランドとしては、インビザラインやクリアコレクト、キレイラインなどが挙げられます。
他にも、Zenyum(ゼニュム)やOh my teeth(オーマイティース)など、通院回数を減らしたり、費用を抑えたりすることができるブランドもあります。
マウスピースは約2週間ごとに交換し、少しずつ歯を動かしていきます。
しかし、矯正中にマウスピースを作り直す必要がある場合があります。
その理由とは何でしょうか?
今回は、マウスピース矯正で作り直しになる原因や費用、注意点などについて詳しく解説します。
マウスピース矯正で作り直しになる原因
マウスピース矯正で作り直しになる原因について、詳しく説明します。
トラブルが起きた場合
マウスピースの紛失や破損
マウスピースは歯にぴったりと合わせて作られていますが、紛失や破損によって装着できなくなると、歯の動きが計画通りに進まなくなります。
そのため、新しいマウスピースを作製する必要があります。
マウスピースは丁寧に扱い、汚れや傷を防ぐことが大切です。
マウスピースの装着時間が守れなかった
マウスピース矯正では、1日22時間以上マウスピースを装着することが推奨されています。
食事や歯磨きの時以外は外さないようにしましょう。
装着時間が不足すると、歯の動きが遅れたり、予想外の方向に動いたりする可能性があります。
その結果、マウスピースが浮いて適合しなくなったり、歯並びや噛み合わせに問題が生じたりすることがあります。
この場合も、新しいマウスピースを作製する必要があります。
マウスピースが浮いて適合しなかった
マウスピースは歯の形に合わせて作られていますが、個人差や歯の動きの誤差によって、マウスピースが浮いて適合しなくなることがあります。
この場合、マウスピースが歯に十分な力を加えられず、治療効果が低下します。
また、マウスピースが浮くことで歯茎や舌に刺激を与えて痛みや不快感を引き起こすこともあります。
マウスピースが浮いて適合しない場合は、歯科医師に相談して新しいマウスピースを作製してもらう必要があります。
リファインメント(精度向上)のため
実際の歯の動きと計画が異なる場合
マウスピース矯正では、事前に3Dシミュレーションで治療計画を立てます。
しかし、人間の歯は必ずしもシミュレーション通りに動くとは限りません。
歯の動きは個人差や生活習慣などによって影響を受けます。
また、マウスピースの装着時間や方法も正確さに影響します。
そのため、治療中に歯の動きや噛み合わせを修正する必要がある場合があります。
このような場合も、新しいマウスピースを作製することになります。
噛み合わせが合わない場合
マウスピース矯正では、主に前歯の歯並びを改善することを目的としています。
しかし、前歯だけではなく奥歯の噛み合わせも重要です。
奥歯の噛み合わせがずれると、頭痛や肩こり、顎関節症などのトラブルを引き起こす可能性があります。
また、噛み合わせが合わないと、歯並びが後戻りしやすくなります。
そのため、マウスピース矯正では、歯並びだけでなく噛み合わせもチェックして、必要に応じて新しいマウスピースを作製することがあります。
マウスピース矯正で作り直しにかかる費用
マウスピース矯正で作り直しにかかる費用について、詳しく説明します。
作り直しになる原因によって費用は異なります。
トラブルが起きた場合
マウスピースの紛失や破損が原因で作り直しになる場合は、費用が発生することがほとんどです。
自由診療のため歯科医院やメーカーによって違いはありますが、一般的には1枚あたり1万円から3万円程度が相場です。
ただし、一定回数までは無料で作り直しできる場合もあります。
そのため、治療前に必ず費用や回数について確認しておきましょう。
リファインメント(精度向上)のため
マウスピース矯正では、事前に3Dシミュレーションで治療計画を立てます。
しかし、人間の歯は必ずしもシミュレーション通りに動くとは限りません。
そのため、治療中に歯の動きや噛み合わせを修正する必要がある場合があります。
このような場合も、新しいマウスピースを作製することになります。
しかし、この場合はトラブルではなく治療の精度を高めるためのものであるため、費用は発生しないことが多いです。
ただし、歯科医院やメーカーによっては有料の場合もあります。
そのため、治療前に必ず費用や回数について確認しておきましょう。
マウスピースの作り直し費用に影響する要因
作り直しの費用は、マウスピースの種類や素材によっても異なります。
種類やメーカー
マウスピース矯正にはさまざまな種類やメーカーがあります。
例えば、インビザラインやウィ・スマイルなどです。
これらのマウスピースは高品質で高精度なものですが、それだけ作製費用も高くなります。
そのため、作り直しの費用も高くなる可能性があります。
素材
マウスピース矯正にはさまざまな素材が使われています。
例えば、プラスチックやシリコンなどです。これらの素材はそれぞれ特徴や強度が異なります。
そのため、作り直しの費用も素材によって変わる可能性があります。
マウスピース矯正で作り直しを避ける方法
マウスピース矯正で作り直しを避ける方法について、詳しく説明します。
マウスピースを1日22時間以上装着する
マウスピース矯正では、マウスピースを1日22時間以上装着することが推奨されています。
これは、歯の動きを安定させるために必要な時間です。
マウスピースを装着することで、歯に適切な力がかかり、計画通りに歯並びが改善されます。
逆に、マウスピースを装着しない時間が長くなると、歯の動きが遅れたり、予想外の方向に動いたりする可能性があります。
その結果、マウスピースが浮いて適合しなくなったり、歯並びや噛み合わせに問題が生じたりすることがあります。
この場合、新しいマウスピースを作製する必要があります。
そのため、食事や歯磨きの時以外はマウスピースを外さないようにしましょう。
マウスピースを丁寧に着脱する
マウスピース矯正では、マウスピースを丁寧に着脱することが大切です。
マウスピースはプラスチック製であり、強い力や衝撃によって破損する可能性があります。
また、マウスピースは歯の形に合わせて作られていますが、歯の動きによって微妙なズレが生じることがあります。
そのため、マウスピースを無理やり押し込んだり引っ張ったりすると、マウスピースや歯にダメージを与える可能性があります。
マウスピースを着脱する際は、以下の手順に従いましょう。
マウスピースを装着する前には、手とマウスピースを水で濡らす。
マウスピースを前歯からはめ込む。
マウスピースの端から指で押さえながら奥歯まではめ込む。
マウスピースを外す前には、手とマウスピースを水で濡らす。
マウスピースの端から指で引っ張りながら前歯まで外す。
マウスピースを両手で持ち、曲げたりねじったりしないようにする。
マウスピースを清潔に保つ
マウスピース矯正では、マウスピースを清潔に保つことも重要です。マウスピースは口の中で長時間使用されるため、細菌や汚れが付着しやすくなります。これらの細菌や汚れは、口臭や虫歯の原因になるだけでなく、マウスピースの透明度や強度を低下させる可能性もあります。そのため、マウスピースは毎日洗浄して清潔に保ちましょう。マウスピースの洗浄方法は以下の通りです。
マウスピース専用の洗浄剤や中性洗剤を水で薄めた液体に浸す。
マウスピースを柔らかい歯ブラシで優しく磨く。
マウスピースを水でよく洗い流す。
マウスピースを清潔なタオルで拭く。
マウスピースを専用のケースに入れて保管する。
マウスピースを紛失しないようにする
マウスピース矯正では、マウスピースを紛失しないようにすることも大切です。
マウスピースは小さくて透明なものですから、うっかり置き忘れたり、落としたりすると見つけにくいことがあります。
また、マウスピースはペットや子供によって噛まれたり、飲み込まれたりする危険性もあります。
マウスピースを紛失すると、新しいマウスピースを作製する必要があります。
そのため、マウスピースは以下の点に注意して管理しましょう。
マウスピースを外す時は、必ず専用のケースに入れて保管する。
マウスピースのケースは、目立つ色や形のものを選ぶ。
マウスピースのケースは、ペットや子供の手の届かない場所に置く。
マウスピースのケースには、自分の名前や連絡先を書いておく。
定期的に歯科医院に通う
マウスピース矯正では、定期的に歯科医院に通うことも必要です。
歯科医院では、歯の動きや噛み合わせをチェックして、治療の進行状況や効果を確認します。
また、歯科医師は、マウスピースの交換サイクルや装着方法などについてアドバイスしてくれます。
歯科医院でのチェックやアドバイスは、マウスピース矯正の成功に大きく影響します。
そのため、歯科医師が指示した期間や回数で歯科医院に通いましょう。
まとめ
マウスピース矯正では、トラブルやリファインメントのためにマウスピースを作り直すことがあります。
作り直しには費用や時間がかかることがあるため、注意することが必要です。
しかし、作り直しは治療の精度を高めるためのものであり、不安になる必要はありません。
マウスピース矯正で理想の歯並びを目指すためには、歯科医師と協力して治療を進めることが大切です。