シロアリとクロアリは、名前に「アリ」がついているだけで、実は全く別の昆虫です。シロアリはゴキブリの仲間で、木材を食べて家屋に被害を与えることがあります。クロアリはハチの仲間で、シロアリを捕食することもあります。シロアリとクロアリは、見た目や発生した時期、状況などで見分けることができます。この記事では、シロアリとクロアリの特徴と違い、見分け方と対策法を紹介します。
目次
シロアリとクロアリの特徴と違い
シロアリとクロアリは、以下のような特徴と違いがあります。
- シロアリは白っぽい色をしており、胴体にくびれがありません。クロアリは黒っぽい色をしており、胴体にくびれがあります。
- シロアリの触角は直線で数珠状です。クロアリの触角はくの字に曲がっています。
- シロアリの羽は4枚とも同じ大きさで、模様が細かいです。クロアリの羽は前の羽が後ろの羽より大きく、模様が太いです。
- シロアリの羽は取れやすく、翅を落とした後は白い粉が残ります。クロアリの羽は取れにくく、翅を落とした後は黒い粉が残ります。
- シロアリは主に木材を食べて生活します。クロアリは主に肉食で、シロアリを含めた他の昆虫や動物の死骸を食べます。
- シロアリは4月から7月にかけて羽アリになって飛び立ちます。クロアリは5月から11月にかけて羽アリになって飛び立ちます。
シロアリとクロアリの見分け方
シロアリとクロアリは、見た目や発生した時期、状況などで見分けることができます。以下に具体的な見分け方を示します。
- 見た目で見分ける場合は、胴体のくびれや翅の模様、触角の形などをチェックします。シロアリはくびれがなく、翅の模様が細かく、触角が直線です。クロアリはくびれがあり、翅の模様が太く、触角がくの字です。
- 発生した時期で見分ける場合は、シロアリは4月から7月、クロアリは5月から11月に羽アリになることを覚えておきます。ただし、気温や湿度などの環境条件によって発生時期がずれることもありますので、時期だけで判断するのは避けましょう。
- 発生した状況で見分ける場合は、シロアリは床下や木材の中から発生し、数百匹単位で群れています。クロアリは庭やベランダなどの外から発生し、数十匹単位で散らばっています。また、シロアリは明るい光を嫌いますが、クロアリは光に集まります。
シロアリとクロアリの対策法
シロアリとクロアリの対策法は、以下のように異なります。
- シロアリの対策法は、駆除と予防が必要です。駆除は、専門業者に依頼して、シロアリの巣や被害箇所を特定し、薬剤や熱処理などで駆除します。予防は、床下の換気や排水の改善、木材と土の接触を避ける、木材の表面に防蟻剤を塗るなどで行います。また、定期的に床下の点検やシロアリの有無を確認しましょう。
- クロアリの対策法は、駆除と予防が必要です。駆除は、市販の殺虫剤やベイト剤を使って、クロアリの巣や通路を探して駆除します。予防は、食べこぼしやゴミを処理し、エサを減らす、隙間やひび割れをふさぐ、木材や草木を家から離すなどで行います。また、定期的にクロアリの有無を確認しましょう。
まとめ
シロアリとクロアリは、見た目が似ているだけで、全く別の昆虫です。シロアリは家屋に被害を与えることがありますので、早めの対策が必要です。クロアリは家屋に被害を与えませんが、不衛生になることがありますので、適切な対策が必要です。シロアリとクロアリを見分けて、快適な住まいを守りましょう。