髪の毛は女性の命とも言われるほど、見た目や自信に大きく影響するものです。しかし、最近は20代でも抜け毛や薄毛に悩む女性が増えていると聞きます。
抜け毛や薄毛は、老化現象のひとつと思われがちですが、実は若い世代でも起こりうるものなのです。その原因は、生活習慣やヘアケア、ストレスなどさまざまです。
この記事では、20代女性の抜け毛や薄毛の原因と対策について、詳しく解説していきます。抜け毛の症状や正常な抜け毛の本数を知りたい、具体的な対策法を確認しておきたいという方は、ぜひ参考にしてください。
20代女性の抜け毛や薄毛の原因は?
20代女性の抜け毛や薄毛の原因は、大きく分けて以下の5つに分類できます。
- 過度なダイエット
- ヘアカラー・パーマ
- 誤ったヘアケア
- ストレス
- 喫煙習慣・睡眠不足
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
過度なダイエット
ダイエットは、女性にとって永遠のテーマですが、無理なダイエットは抜け毛や薄毛の原因になります。
たとえば、朝食を抜いたり、食事の量を極端に減らしたり、特定の食品のみを食べ続けたりするなど、偏った食生活になるようなダイエットは注意が必要です。
偏った食事は、体に必要な栄養が不足する可能性が高く、血流の悪化などの体の不調を招く恐れがあります。また、食事制限も抜け毛の原因になりやすいため、ダイエットを行う場合でも栄養バランスに気を付けることが大切です。
髪の毛の成分の約90%はタンパク質であり、タンパク質は毛髪の成分であるケラチンの原料となります。そのため、タンパク質が不足すると髪の毛が細くなったり、抜けやすくなったりします。
また、髪の毛にはビタミンやミネラルなどの微量栄養素も必要です。特に、ビタミンB群やビタミンC、鉄分、亜鉛などは、毛髪の成長に欠かせない栄養素です。これらの栄養素が不足すると、髪の毛のハリやコシがなくなったり、白髪や薄毛の原因になったりします。
ダイエットをする場合は、タンパク質やビタミン、ミネラルなどの栄養素をバランスよく摂取するようにしましょう。また、サプリメントや育毛剤などを利用することで、髪の毛に必要な栄養を補うこともできます。
ヘアカラー・パーマ
ヘアカラーやパーマは、髪の毛の色や形を変えることで、気分や印象を変えることができる楽しいヘアスタイルです。しかし、ヘアカラーやパーマに使用される薬剤の中には、髪や頭皮に強い刺激を与える場合があります。
そのため、短期間にヘアカラーやパーマを何度も行うと、頭皮の環境が悪化して抜け毛が発生しやすくなります。ほかにも、手軽にヘアアレンジを楽しめるエクステにも注意が必要です。
エクステを使用すると、装着した部位の髪の毛が引っぱられ続けるため、頭皮や毛根に強い刺激を与える可能性が高いです。ヘアカラーやパーマは短期間に繰り返さない、エクステを長期間装着しないなどの対策を行いましょう。
誤ったヘアケア
頭皮や髪の汚れを取り除くシャンプーが地肌に合わないと、ダメージが蓄積しやすくなります。たとえば、洗浄力が強すぎるシャンプーを選ぶ、誤ったヘアケアを行うなどにより、頭皮環境が悪化すると、抜け毛が多くなります。
また、普段のブラッシングを行う際にも注意が必要です。髪の毛がからまっているからと、力をかけて無理にブラシを通そうとすれば、頭皮や髪が傷みやすくなります。ブラッシングの際は力を入れすぎず優しく行うようにしましょう。
ストレス
体に不調をきたしていると、抜け毛や薄毛になりやすいといわれています。そのため、仕事や人間関係などの要因でストレスをためこんでしまうと、血流が悪くなったり自律神経が乱れたり、食欲がわかなりすると、髪の毛にも影響が出やすくなります。
ストレスは、毛髪の成長に関係するホルモンのバランスを崩すことがあります。たとえば、ストレスによって分泌されるコルチゾールというホルモンは、毛髪の成分であるタンパク質の合成を阻害したり、毛母細胞の分裂を抑制したりすることがあります。その結果、髪の毛の成長が遅くなったり、抜けやすくなったりします。
また、ストレスは血管を収縮させることで、頭皮の血流を悪化させることがあります。血流が悪くなると、髪の毛に必要な栄養や酸素が届きにくくなり、髪の毛の健康に悪影響を及ぼします。
ストレスを溜め込まないようにするためには、適度な運動や趣味、リラクゼーションなどで気分転換をすることが大切です。また、ストレスによって食欲が低下する場合は、栄養バランスの良い食事を心がけることも重要です。
喫煙習慣・睡眠不足
喫煙習慣や睡眠不足も、抜け毛や薄毛の原因になります。喫煙は、血管を収縮させて血流を悪化させるだけでなく、タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素などの有害物質が、髪の毛に必要な栄養や酸素の吸収を妨げることがあります。
また、喫煙はビタミンCの消費量を増やすことが知られています。ビタミンCは、髪の毛の成分であるコラーゲンの生成に必要な栄養素です。そのため、喫煙によってビタミンCが不足すると、髪の毛の弾力や強度が低下することがあります。
睡眠不足は、自律神経のバランスを乱すことで、ホルモンの分泌や代謝に影響を与えることがあります。睡眠中に分泌される成長ホルモンは、髪の毛の成長にも関係しています。そのため、睡眠不足になると、髪の毛の成長が遅くなったり、抜けやすくなったりします。
喫煙習慣や睡眠不足を改善するためには、禁煙や早寝早起きなどの生活習慣の見直しが必要です。また、喫煙によって失われたビタミンCを補うために、柑橘類や野菜などを積極的に摂取することもおすすめです。
20代女性の抜け毛や薄毛の対策は?
20代女性の抜け毛や薄毛の原因を知ったところで、次は対策について考えていきましょう。抜け毛や薄毛の対策は、以下の3つに分けられます。
- 内側からの対策
- 外側からの対策
- 専門家に相談
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
内側からの対策
内側からの対策とは、食事やサプリメントなどで髪の毛に必要な栄養を摂取することです。髪の毛の成分の約90%はタンパク質であり、タンパク質は毛髪の成分であるケラチンの原料となります。そのため、タンパク質が不足すると髪の毛が細くなったり、抜けやすくなったりします。
タンパク質を摂取するためには、肉や魚、卵、大豆製品などを食事に取り入れることが大切です。また、髪の毛にはビタミンやミネラルなどの微量栄養素も必要です。特に、ビタミンB群やビタミンC、鉄分、亜鉛などは、毛髪の成長に欠かせない栄養素です。これらの栄養素を摂取するためには、野菜や果物、海藻、ナッツなどを食事に取り入れることが大切です。
食事だけでは不足しがちな栄養素を補うために、サプリメントや育毛剤などを利用することもできます。サプリメントや育毛剤には、髪の毛に必要な栄養素が配合されているものが多くあります。しかし、サプリメントや育毛剤には個人差があり、効果が出るまでに時間がかかる場合もあります。そのため、使用する前には必ず成分や注意事項を確認し、自分に合ったものを選ぶことが重要です。
外側からの対策
外側からの対策とは、シャンプーやブラッシングなどで頭皮や髪の毛の環境を整えることです。頭皮や髪の毛の環境が悪化すると、抜け毛や薄毛の原因になります。そのため、外側からの対策を行うことで、抜け毛や薄毛を予防することができます。
外側からの対策には、以下のようなことがあります。
- 髪の毛や頭皮に合ったシャンプーを選ぶ
- シャンプーの際は頭皮をマッサージする
- 髪の毛を乾かす際はドライヤーの温度を低くする
- ヘアカラーやパーマは短期間に繰り返さない
- エクステは長期間装着しない
- ブラッシングは力を入れすぎず優しく行う
- 髪の毛を結ぶ際はゴムやピンを使わない
髪の毛や頭皮に合ったシャンプーを選ぶことは、抜け毛や薄毛の対策にとても重要です。シャンプーは、頭皮や髪の毛の汚れを取り除くだけでなく、頭皮の環境を整える役割もあります。そのため、自分の髪質や頭皮の状態に合わないシャンプーを使うと、逆効果になることがあります。
たとえば、頭皮が乾燥している場合は、洗浄力が強すぎるシャンプーを使うと、頭皮の水分や油分を奪ってしまい、さらに乾燥を招くことがあります。逆に、頭皮が脂性である場合は、洗浄力が弱すぎるシャンプーを使うと、頭皮の皮脂や汚れが残ってしまい、毛穴を詰まらせたり、炎症を起こしたりすることがあります。
自分の髪質や頭皮の状態に合ったシャンプーを選ぶためには、以下のようなポイントに注意しましょう。
- 髪の毛や頭皮の状態をチェックする
- シャンプーの成分や特徴を確認する
- シャンプーの使用量や洗い方を調整する
- シャンプーの効果や副作用を観察する
髪の毛や頭皮の状態をチェックするには、自分の髪の毛の太さや硬さ、ハリやコシ、ダメージの程度などを見てみましょう。また、頭皮の乾燥や脂性、かゆみやフケなどの症状も確認しましょう。これらのチェックをすることで、自分の髪の毛や頭皮のタイプを把握することができます。
シャンプーの成分や特徴を確認するには、シャンプーのパッケージや説明書をよく読みましょう。シャンプーには、洗浄成分や保湿成分、香料や着色料などさまざまな成分が含まれています。これらの成分によって、シャンプーの洗浄力や刺激度、香りや色などが変わります。
たとえば、洗浄成分としてよく使われるラウリル硫酸ナトリウムやラウレス硫酸ナトリウムは、洗浄力が高い反面、刺激が強いという特徴があります。そのため、頭皮が敏感な人や髪の毛が傷んでいる人は、これらの成分が含まれていないシャンプーを選ぶことがおすすめです。
シャンプーの使用量や洗い方を調整するには、自分の髪の毛の長さや汚れ具合に合わせて、適量のシャンプーを使いましょう。シャンプーの量が多すぎると、髪の毛や頭皮に余分な負担をかけることがあります。逆に、シャンプーの量が少なすぎると、髪の毛や頭皮の汚れが十分に落ちないことがあります。
シャンプーの際は、頭皮をマッサージするように優しく洗いましょう。頭皮をマッサージすることで、血行が促進されて髪の毛に栄養が届きやすくなります。また、髪の毛は濡れているときが一番弱い状態なので、爪を立てたり、こすりつけたり、引っ張ったりしないようにしましょう。
シャンプーの効果や副作用を観察するには、シャンプーを使い始めてから、髪の毛や頭皮の変化に注意しましょう。シャンプーが自分に合っているかどうかは、個人差があります。そのため、シャンプーを変えたら、しばらく様子を見ることが大切です。
シャンプーが自分に合っている場合は、以下のような効果が現れることがあります。
- 髪の毛がしっとりと潤う
- 髪の毛がサラサラとなめらかになる
- 髪の毛にハリやコシが出る
- 髪の毛のダメージが改善される
- 髪の毛の色や艶がよくなる
- 髪の毛の匂いが良くなる
シャンプーが自分に合っていない場合は、以下のような副作用が現れることがあります。
- 髪の毛がパサパサと乾燥する
- 髪の毛がゴワゴワとごわつく
- 髪の毛が細くなる
- 髪の毛のダメージが悪化する
- 髪の毛の色や艶が悪くなる
- 髪の毛の匂いが悪くなる
シャンプーによって髪の毛や頭皮に副作用が現れた場合は、すぐに使用を中止し、別のシャンプーに変えることが必要です。また、副作用がひどい場合は、医師や薬剤師に相談することもおすすめです。
専門家に相談
内側からの対策や外側からの対策を行っても、抜け毛や薄毛が改善されない場合は、専門家に相談をすることが大切です。抜け毛や薄毛には、生活習慣やヘアケア以外にも、病気や遺伝などの要因が関係している場合があります。
たとえば、女性の抜け毛や薄毛には、女性型脱毛症という病気があります。女性型脱毛症は、女性ホルモンのバランスが崩れることで、毛髪の成長期が短くなり、抜け毛が増えるという症状です。女性型脱毛症は、20代から発症することが多く、特に生理不順や妊娠・出産・授乳などのホルモン変動が激しい時期に起こりやすいといわれています。
女性型脱毛症の診断は、頭皮の状態や毛髪の状態、血液検査などで行われます。女性型脱毛症の治療は、ホルモンバランスを整える薬や育毛剤などが用いられます。しかし、女性型脱毛症の治療は、個人差があり、効果が出るまでに時間がかかる場合もあります。そのため、早めに専門家に相談することが重要です。
ほかにも、甲状腺機能低下症や貧血などの内科的な病気や、円形脱毛症や脂漏性皮膚炎などの皮膚科的な病気も、抜け毛や薄毛の原因になることがあります。これらの病気は、自分では気づきにくい場合もあるので、抜け毛や薄毛が気になる場合は、内科や皮膚科などの専門医に相談することがおすすめです。
専門家に相談をすることで、抜け毛や薄毛の正確な原因や状態を把握することができます。また、専門家は、自分に合った治療法やケア方法を提案してくれます。抜け毛や薄毛に悩んでいる場合は、恥ずかしがらずに専門家に相談しましょう。
まとめ
この記事では、20代女性の抜け毛や薄毛の原因と対策について、詳しく解説しました。抜け毛や薄毛は、女性にとって大きな悩みのひとつですが、放置しておくと、さらに進行する可能性があります。そのため、抜け毛や薄毛に気づいたら、早めに対策を行うことが大切です。
抜け毛や薄毛の対策には、内側からの対策や外側からの対策、専門家に相談などがあります。内側からの対策では、食事やサプリメントなどで髪の毛に必要な栄養を摂取することが重要です。外側からの対策では、シャンプーやブラッシングなどで頭皮や髪の毛の環境を整えることが重要です。専門家の相談では、病気や遺伝などの要因をチェックし、自分に合った治療法やケア方法を提案してもらうことが重要です。
抜け毛や薄毛は、一朝一夕には改善されないものです。しかし、コツコツと対策を続けることで、髪の毛の健康を取り戻すことができます。20代女性の皆さん、髪の毛の悩みに負けずに、美しく健康な髪の毛を目指しましょう。