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マウスピース矯正で反対咬合を治せる? 治せる場合やメリット・デメリット、費用、期間、適応範囲、注意点などを詳しく解説します

マウスピース矯正 反対咬合

反対咬合(受け口)とは、歯を噛んだときに下の歯が上の歯よりも前に出てしまう状態のことです。

反対咬合は見た目だけでなく、噛み合わせや健康にも悪影響を及ぼす可能性があります。

反対咬合を治すためには、歯列矯正や外科手術などの治療が必要になる場合があります。

この記事では、反対咬合をマウスピース矯正で治療できるかどうかについて詳しく解説します。

マウスピース矯正とは、透明なプラスチック製のマウスピースを用いて歯並びを整える治療法です。

マウスピース矯正の代表的なブランドとしては、インビザラインやクリアコレクト、キレイラインなどが挙げられます。

他にも、Zenyum(ゼニュム)やOh my teeth(オーマイティース)など、通院回数を減らしたり、費用を抑えたりすることができるブランドもあります。

マウスピース矯正のメリットやデメリット、費用や期間、適応範囲や注意点などについてもご紹介します。

目次

反対咬合の原因

反対咬合の原因は大きく分けて2つあります。

一つは遺伝的な要因で、親や祖先から受け継いだ骨格や歯並びが反対咬合を引き起こす場合です。

もう一つは環境的な要因で、生活習慣や癖などが反対咬合に影響する場合です。

遺伝的な要因では、下顎が上顎よりも大きく成長したり、上顎が小さく発育不全になったりすることで反対咬合になります。

この場合は先天的な問題なので、歯列矯正だけでは改善が難しい場合があります。

環境的な要因では、口呼吸や指しゃぶりなどの癖が反対咬合に影響します。

口呼吸をすると舌の位置が安定せず、下の前歯を押し出してしまいます。

指しゃぶりをすると上顎が圧迫されて小さくなります。

これらの癖は歯並びや骨格に悪影響を与えるので、早めに改善することが大切です。

反対咬合の治療法

反対咬合の治療法は症状の程度や原因によって異なります。

一般的には歯列矯正や外科手術などの方法があります。

歯列矯正

歯列矯正は歯並びを整える治療法です。

反対咬合の場合は、上下の歯列を前後に移動させることで正常な噛み合わせに近づけます。

歯列矯正にはさまざまな種類がありますが、反対咬合に効果的なものは以下の3つです。

  • マウスピース矯正
  • ワイヤー矯正
  • 裏側矯正

マウスピース矯正

マウスピース矯正は透明なプラスチック製のマウスピースを用いて歯並びを整える治療法です。

マウスピース矯正は装置が目立たないというメリットがあります。

また、食事や歯磨きのときには外すことができるので、衛生面や食べ物の制限も少ないです。

ただし、マウスピース矯正は軽度から中程度の反対咬合にしか適用できません。

重度の反対咬合や骨格に問題がある場合は治療できない可能性があります。

マウスピース矯正にかかる費用は約90万円から110万円です。

治療期間は約1年から3年です。

ワイヤー矯正

ワイヤー矯正は歯に金属やセラミックなどのブラケットとワイヤーを取り付けて歯並びを整える治療法です。

ワイヤー矯正は対応できる症例が広いというメリットがあります。

反対咬合の場合は、上の前歯を前方に出し、下の前歯を後方に下げることで噛み合わせを改善します。

ワイヤー矯正にかかる費用は約70万円から105万円です。

治療期間は約2年から3年です。

裏側矯正

裏側矯正は歯の裏側にブラケットとワイヤーを取り付けて歯並びを整える治療法です。

裏側矯正は装置が外から見えないというメリットがあります。

反対咬合の場合は、上の前歯を前方に出し、下の前歯を後方に下げることで噛み合わせを改善します。

裏側矯正にかかる費用は約100万円から150万円です。

治療期間は約2年から3年です。

外科手術

外科手術は骨格に問題がある場合や歯列矯正だけでは改善が見込めない場合に行う治療法です。

外科手術では上顎や下顎の骨を切って移動させることで反対咬合を治します。

外科手術は大きな負担やリスクが伴うため、必要性や適応性をよく検討する必要があります。

外科手術にかかる費用は約40万円から80万円です。

治療期間は約1年から2年です。

マウスピース矯正で治せる反対咬合とは?

一般的に、反対咬合の矯正はマウスピース矯正では難しいとされていますが、歯並びなどが原因になっている軽度の反対咬合ならマウスピース矯正で治療できる可能性があります。

反対咬合には、歯の生え方が原因になっている歯槽性の反対咬合と、骨格が原因になっている重度の骨格性反対咬合の2種類が存在します。

2種類のうち、歯槽性の反対咬合については、マウスピース矯正で治療できる可能性があります。

歯槽性の反対咬合とは、上下の歯列を前後に移動させることで正常な噛み合わせに近づけることができる反対咬合です。

一方で骨格性の反対咬合の場合、顎の骨にズレがあることが原因となっているため、歯並びを整えるマウスピース矯正では改善が期待できないといえます。

骨格性の反対咬合とは、上下の顎の大きさや位置が不均衡なために起こる反対咬合です。

自身がどちらのタイプの反対咬合かを判断するためには、歯科医院で診断してもらう必要があります。

歯科医院では、レントゲンや顎関節の検査などを行って、反対咬合の原因や程度を調べます。

マウスピース矯正のメリットとデメリット

マウスピース矯正には、以下のようなメリットとデメリットがあります。

メリット

装置が目立たない

透明なプラスチック製のマウスピースは、歯にぴったりとフィットするので、外から見てもほとんど気づかれません。

装置を自由に取り外せる

食事や歯磨きのときには外すことができるので、衛生面や食べ物の制限も少ないです。

装置が柔らかくて痛くない

金属やセラミックなどの硬い素材ではなく、プラスチック製のマウスピースを使用するので、歯や口内に傷をつけたり、圧迫感を感じたりすることが少ないです。

デメリット

装置が自由に取り外せる

メリットでもありますが、デメリットでもあります。

装置を自己管理しなければならないので、装置を紛失したり、装着時間を守らなかったりすると、治療効果が低下したり、治療期間が延びたりする可能性があります。

装置が汚れやすい

プラスチック製のマウスピースは、食べ物や唾液などで汚れやすく、色が変わったり、臭いがついたりすることがあります。定期的に清掃して衛生的に保つ必要があります。

装置が対応できる症例が限られる

マウスピース矯正は軽度から中程度の反対咬合にしか適用できません。

重度の反対咬合や骨格に問題がある場合は治療できない可能性があります。

マウスピース矯正の費用と期間

マウスピース矯正の費用は約90万円から110万円です。

治療期間は約1年から3年です。

ただし、費用や期間は個人差があります。歯並びの状態や治療計画によって変わることもあります。

マウスピース矯正の適応範囲

マウスピース矯正は反対咬合だけでなく、他の歯並びの問題にも対応できる場合があります。

例えば、以下のような歯並びの問題にも適用できる可能性があります。

  • 歯並びが乱れている:歯が前後にずれたり、重なったり、隙間ができたりすることです。
  • 歯並びが開咬になっている:歯を噛んだときに前歯が上下にかみ合わないことです。
  • 歯並びが深すぎる:歯を噛んだときに上の前歯が下の前歯を覆い隠すことです。
  • 歯並びが偏咬になっている:歯を噛んだときに左右の歯列がずれていることです。

ただし、マウスピース矯正は以下のような場合には適用できないこともあります 。

  • 歯並びが重度に乱れている:歯の移動量や方向が大きすぎる場合は、マウスピース矯正では力が足りないことがあります。
  • 歯並びが骨格性の問題を伴っている:顎の骨にズレや不均衡がある場合は、マウスピース矯正では改善できないことがあります。
  • 歯並びが虫歯や歯周病などの病気によって悪化している:虫歯や歯周病などの病気は、歯や歯茎の健康に影響するため、マウスピース矯正を行う前に治療する必要があります。

マウスピース矯正の注意点

マウスピース矯正を行う場合は、以下のような注意点もあります。

  • マウスピース矯正は自己負担:保険適用外の治療法なので、全額自己負担となります。
  • マウスピース矯正は定期的な通院が必要:マウスピースは数週間ごとに新しいものに交換する必要があるため、定期的に歯科医院に通う必要があります。
  • マウスピース矯正は装着時間を守ることが重要:マウスピースは一日に約20時間以上装着することが推奨されています。装着時間を守らないと、治療効果が低下したり、治療期間が延びたりする可能性があります。

まとめ

反対咬合は見た目や健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、早めに治療することが大切です。

反対咬合をマウスピース矯正で治療できるかどうかは、歯並びや骨格の状態によって異なります。

歯槽性の反対咬合ならマウスピース矯正で治療できる可能性がありますが、骨格性の反対咬合なら外科手術が必要になる場合もあります。

マウスピース矯正にはメリットもデメリットもありますので、自分に合った治療法を選ぶためにも、まずは歯科医院で相談してみましょう。

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